宅建に限らず、法的に免許が無ければ出来ないことが多々存在してます。
自動車の運転や医療行為などです。
これらもトラブルを避けるために専門知識と倫理観を資格取得のプロセスで求められます。
電気事業、通信事業などの大きな事業も少ない会社だけが行っているため、消費者である私個人の立場からしても規制緩和は大いに結構となります。
一方で、ふと思うことがあります。それは、『宅建業が規制緩和されたらどうなるのか?』ということです。つまり、誰でも取引をしていいという状態になった場合、人はどこで不動産取引をするのかということです。
恐らく、『インターネット』と『コンビニエンスストア』です。
賃貸物件を探す場合、多くのお客様が内覧を希望されます。私たちはご来店されるお客様としっかりコミュニケーションを取った上で、自社の車でご案内させていただきます。もし、コンビニエンスストアで同様のサービスを行う場合、接客と案内は行わないと思います。その代わり、『優秀な機械』が置かれると思います。その機械では顔認証システムと身分証の提示をすると、希望の物件の鍵の暗証番号が示され、自分で内覧をすることになると思います。部屋の鍵は当然にデジタルキーで、『優秀な機械』でその暗証番号が表示されてから3時間後には他の番号に変わるようなシステムがあり、コンビにの防犯カメラ同様に各空き部屋にも防犯カメラが設置されていれば、案内までは出来てしまうと思います。
上記の様な状態にいつになるか分かりません。宅建業者に求められていることは『法的なトラブル防止』です。ただ、書面上の責任回避以上に、実物を見ていただくことは何よりのトラブル防止になります。ただ、人気物件はそれが適わないこともあります。なぜならば、『退去予定の間に申込が入る』からです。借主様からの解約通知は1ヶ月前にされます。そこから新規借主の募集が始まりますが、他の部屋が埋まっている以上室内を見ることが出来ません。見たいけれど見られない部屋は、良い部屋の可能性が高いです。
私たちが管理、紹介させていただくお部屋は極力写真たくさん撮影しております。最近では360度カメラで撮影したデータも撮り溜めております。
現時点でデジタルキーの遠隔操作が設置されている物件は山形には存在しておりません。コンビニの『優秀な機械』の話は私の妄想です。ある意味で私たちは免許制度に守られているのかもしれません。ただ、全てのお客様が納得のいく取引が出来るよう、人間にしか出来ないサービスを提供し続けます。
名村考太