近年では社会問題のひとつとして定着しているシックハウス(シックハウス症候群)という言葉。
新築物件で発生するものだと思われがちですが、実はさまざまな原因があることが分かっています。
そこで今回はシックハウスが発生する原因や症状、新築の賃貸を探す際に知っておきたい物件の選び方についてご紹介します。
新築の賃貸物件を選ぶ際に知っておきたいシックハウス症候群とは
シックハウスによる体調不良は誰にでも起こりうるため、自分が被害者になってしまったときに備えて正しい知識を身につけておきましょう。
シックハウスとは建材(建築材料)に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質が室内の空気を汚染することや、それが原因して引き起こされるさまざまな健康障害の総称です。
建材以外にもスプレー類や化粧品、家具などに含まれる化学物質も要因として挙げられているため、原因の特定が難しいこともシックハウスの特徴のひとつといえます。
症状には個人差があり、軽度であれば集中力の低下や喉の痛み、鼻水、倦怠感、睡眠障害といった日常生活のなかでありがちな体調不良とよく似た症状として現れます。
重症化すると吐き気やめまい、頭痛、発熱、呼吸器疾患、アレルギー、癌などの症状が引き起こされるため、引越し後に体調が優れない場合は早めに病院を受診しましょう。
また、地方自治体や保健所などではシックハウスに関する相談窓口が設けられているところがあります。
シックハウスの疑いがあるときは地域の保健センターに相談して、借りた部屋の空気がどの程度汚染されているかを調べてもらいましょう。
新築はもちろんシックハウスになりにくい賃貸物件の選び方をご紹介
シックハウスに関しては入居中に発症したとしても、物件が直接の原因かどうかが分からないので業者や家主に賠償請求することはできません。
健康障害や引越しなどのトラブルを防ぐには、以下で解説するシックハウスを避けるための賃貸物件の選び方を押さえておくことが大切です。
・2003年以降に建設された物件を選ぶ
シックハウスに関する規制が厳格化されたのは2003年です。
つまりそれ以降に建てられた物件であれば国が定める基準値内に収まっている
・気密性が高い物件は避ける
室内に発生した化学物質は気密性が高ければ高いほど室内に溜まってしまい、濃度が濃くなってしまいます。
気密性に優れたマンションを選ぶのであれば、24時間換気システムが導入されている物件を選択しましょう。
・換気がしやすい物件を選ぶ
シックハウスにならないためには部屋の換気が欠かせません。
そのため、騒音や大気汚染などで窓が開けづらい物件は避けたほうが無難です。
事前に周辺環境をチェックして、いつでも窓を開けられて換気がしやすい物件を選びましょう。
まとめ
シックハウスは建材だけでなく家具や化粧品など身の回りのさまざまなものが原因となって発生します。
そのため、新築の賃貸物件以外でも発生のリスクがあることを理解しておきましょう。
体調不良が続くようであれば、一度診察を受けてみてくださいね。